変形性膝関節症
変形性膝関節症とは、膝が思うように動かなくなり、屈伸動作や座る動きができなくなる状態を指します。
症状としては、先天的要因や関節の使い過ぎにより衝撃吸収に作用するクッションの役割の関節の軟骨が減少したり、関節が変性を起こし、骨の棘と呼ばれる隆起ができることにより膝関節に痛みが生じる状態です。そして、これが進行するとO脚やX脚といった膝のアライメント異常も引き起こすことがあります。
女性に多いとされていますが、本当の原因は未だに明らかになっていません。
変形性膝関節症に対する当院の考え
当院では変形性膝関節症に対するアプローチとして、まず膝周りの柔軟性をチェックし、屈伸動作の可能性を検証します。
整骨院ではレントゲンやCT、MRIなどの検査ができませんが、国家資格である柔道整復師のもと、触診や徒手的な検査を通じて変形性膝関節症の判断を行います。確定診断はできませんが、柔軟性や動作の制限などを基に評価し、適切な施術を提案します。
また、カウンセリングを通して症状が起こった背景やきっかけを推測し、それに基づいて今の症状を軽減できる施術法を考えます。
変形性膝関節症を放っておくとどうなるのか
変形性膝関節症を放置することで様々な弊害が生じます。
日常生活では歩行時に痛みが発生し、正座が難しくなり、また歩行開始や立ち上がる瞬間、あるいは動作を始める瞬間にも痛みが表れます。最終的には夜間時の痛みが生じ、眠ることも難しくなり、安静時にも痛みが続くことで生活の質(QOL)が著しく低下する可能性があります。
手術を行わない限り骨の変形そのものを治すことはできませんが、整骨院で施術を受けることで症状の軽減が期待できます。
変形性膝関節症の軽減方法
日常生活において症状を軽減するには、まずはストレッチが一つの方法として挙げられます。
痛みが発生すると動かすことが難しくなり、これが筋力の低下につながります。そのため、筋力の低下を予防し、柔軟性を向上させることで関節の安定性が向上し、変形の進行を防ぐことができます。散歩などで歩く頻度を増やすこともおすすめです。
サポーターの着用もおすすめです。サポーターは関節の安定性を向上させ、膝にかかる負担を減少させる効果があります。
また、単純に湿布を貼ることで炎症を抑えて痛みを軽減させたり、痛み止めの薬を服用することも可能です。
肥満体型の方は、食事に気をつけたり運動をすることで体重を減らし、膝にかかる負担を軽減させることがおすすめです。
近年ではヒアルロン酸注射も痛みの軽減に効果が期待できる方法とされています。
変形性膝関節症の軽減が期待できる施術メニューは?
当院でおすすめしているのはEMS、楽トレ、筋膜ストレッチです。
【EMS】
EMSは歩行時に痛みが出る方に効果が期待できる施術で、電気刺激を用いて筋肉を動かし、局所的に施術することで痛みを軽減できます。
【楽トレ】
楽トレは上手く足が動かせない高齢の方に適した施術で、複合高周波と呼ばれる特殊な電気を用いてインナーマッスルを鍛えることができます。
【筋膜ストレッチ】
筋膜ストレッチは立ち上がる動作や歩行時に足が上手く上がらない方、躓くことが多い方におすすめで、大腿四頭筋やハムストリングスなどにアプローチして柔軟性を向上させます。
その施術を受けるとどう楽になるのか
これらの施術を受けるとどう楽になるのかについてご説明します。
「EMS」は太ももの前側や膝周りの筋肉に電気を当てることで除痛効果が期待でき、また血流を良くすることができます。
「楽トレ」は、姿勢保持に必要な腸腰筋を鍛えることで膝にかかる負担を軽減し、同時に筋力も向上させる施術です。歩くとすぐに疲れる方や動き始めの動作を楽にしたい方におすすめです。
最後の「筋膜ストレッチ」では、膝を伸ばす筋肉や、太もも、臀部の筋肉の柔軟性を改善することで膝周りの筋肉が柔らかくなり、立ち上がり動作や歩行時に足を上げやすくなるため、躓くことが少なくなります。
これらの施術を組み合わせることで膝の不快感や痛みを軽減し、日常生活をより快適に過ごすことが期待できます。ご興味がありましたら、お気軽にご相談ください。
変形性膝関節症を軽減するために必要な施術頻度は?
平均的には3~4か月ほどで、その間に徐々に痛みが軽くなっていきます。
初期の関節症であれば2~4週間程度で症状が軽減することもあります。しかし、中等度以上の症状の場合は関節の可動域制限などを伴っていることが多いため、施術期間が長引くことがあります。
6ヵ月ほど痛みの軽減が続いているケースも多く見られます。
重度の方には毎日でも施術することをお勧めします。なぜかというと、重度の変形性膝関節症の痛みはなかなか軽減できず、最初の施術で軽減したとしても2、3日で戻ってしまうからです。ですので、最初は毎日か少なくとも週に3日から4日は通っていただき、痛みがかなり軽減されてから週2日ペースで施術していくことが大切です。
お身体の変化や痛みの感じ方に合わせて最適なペースをご提案いたします。
何かご質問がありましたら、お気軽にお知らせください。